曲名 作曲者 この曲について(荻野考)
お人形の夢と目覚め テオドール・エステン この曲名を聞いて「知っている」と思った人は小さい頃ピアノを習ったことがある方ではないかと思います。荻野講師は小学校低学年の時、ピアノの発表会で弾いた記憶があります。
作曲家の名前は知らない人が多いかと思いますが、1813年ドイツで生まれ、ショパンやリストと同じ時期に活躍した人です。

眠っている人形が夢を見たり目を覚まして踊りだすさまを描いた曲で、エステンが子供たちのために作曲した、といわれています。(エステンは教師としても有名だったようです。)

曲は3パターンに分かれた構成になっていて、始めに『子守歌』と題された“Andante con moto”の部分ではその名のとおり、子守歌でお人形がだんだん眠くなっていく様子が表現できます。最後のほうの、徐々に小さく徐々にゆっくりにしていくところは、だんだん眠りにはいっていくお人形をイメージすると弾きやすくなると思います。
ここでは右手の3度和音の奏法がポイントになります。スラーでなおかつメロディが埋もれないように弾きこなすには、普段からのきちんとした指作りが大事です。

『お人形の夢』と題された部分に入ると「きっとステキな夢を見ているんだろうなぁ」と想像できるような幸せそうなメロディになります。左手の奏法が少し難しくなります。Bassの音を小指や薬指で2拍のばしながら上の和音をスタッカートで弾くものです。スタッカートが「あまく」なりがちなのでよく左手だけで練習します。

最後は『お人形の踊り』です。4分の2拍子で少し速く、おどけた感じで楽しく弾きましょう。ここでもスタッカートが多く出てきます。フォルテ(強)、ピアノ(弱)のメリハリもきちんとつけて弾くと、とっても楽しく踊っているように聴こえます。
最終難関は16分音符の下降です。指使いに気をつけて、左手のスフォルツァンドをピタッと決めるとフィナーレにふさわしい派手な感じになります。

懐かしくなって弾いてみましたが感情豊かに表現していく事と、いろいろな奏法を学べる、とてもいい曲だと、改めて思いました。

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